葛飾北斎(青年期)
自らを画狂人と呼び、絵に全てを捧げた天才絵師。若き日に苦悩を重ねるが、苦心の末、開眼。圧倒的な画力と唯一無二の創造性でヒット作を量産。芸術家が抑圧される中で、筆で抗い続ける不屈の革命家。
柳楽優弥
1990年生まれ、東京都出身。是枝裕和監督作品『誰も知らない』(04)にて、第57回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を日本人初、史上最年少で受賞。以降、映画・テレビ・舞台で幅広く活躍。主な映画出演作品は、『シュガー&スパイス風味絶佳』(06)、『包帯クラブ』(07)、『すべては海になる』(10)、『許されざる者』『ゆるせない、逢いたい』(13)、『クローズEXPLODE』『闇金ウシジマくんPart2』『最後の命』(14)、『合葬』(15)、『ピンクとグレー』『ディストラクション・ベイビーズ』(16)、『銀魂』シリーズ(17・18)、『散り椿』(18)、『夜明け』『泣くな赤鬼』『ザ・ファブル』(19)、『ターコイズの空の下で』(21)など。待機作に映画『太陽の子』、ドラマ「二月の勝者-絶対合格の教室-」主演の他、今年の冬には、W主演作「浅草キッド」がNetflixで全世界同時配信予定。
葛飾北斎(老年期)
自らを画狂人と呼び、絵に全てを捧げた天才絵師。若き日に苦悩を重ねるが、苦心の末、開眼。圧倒的な画力と唯一無二の創造性でヒット作を量産。芸術家が抑圧される中で、筆で抗い続ける不屈の革命家。
田中 泯
1945年生まれ、東京都出身。74年に活動を開始し、78年にルーブル美術館において海外デビュー。02年の『たそがれ清兵衛』でスクリーンデビュー、同作で第26回日本アカデミー賞新人俳優賞、最優秀助演男優賞を受賞。ほか、主な映画出演作は『隠し剣鬼の爪』(04)、『メゾン・ド・ヒミコ』(05)、『八日目の蝉』(11)、『外事警察 その男に騙されるな』(12)、米映画『47RONIN』『永遠の0』(13)、『るろうに剣心 京都大火編 / 伝説の最期編』(14)、『無限の住人』『DESTINY 鎌倉ものがたり』(17)、Netflix映画『アウトサイダー』『羊の木』『人魚の眠る家』(18)、『アルキメデスの大戦』(19)、韓国映画『サバハ』(19・未)。近作に『いのちの停車場』、『峠 最後のサムライ』(21)。
蔦屋重三郎
絵や本の版元であり、出版販売もしている耕書堂の店主。北斎、歌麿、写楽など、江戸を熱狂させる絵師を続々と育て、輩出した当代きってのプロデューサー。早くから北斎の才能を見抜き、気にかけている。
阿部 寛
1964年生まれ、神奈川県出身。12年公開の『テルマエ・ロマエ』で第36回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞受賞、第38回では優秀主演男優賞と優秀助演男優賞をダブル受賞。主な映画出演作に『トリック』劇場版シリーズ(02・06・10・14)、『新参者』シリーズ(12・18)、『歩いても歩いても』(08)、『海よりもまだ深く』(16)など、数多くの作品に主演。今後の出演作に「護られなかった者たちへ」(21)の他、主演作「とんび」(22)が控える。
柳亭種彦
武士の家系でありながら文才に溢れ、剣よりも筆を好んだ戯作者。北斎とは幾度もタッグを組んでいる盟友。芸術を取り締まる立場でありながら身分を隠し、強い信念を持って作品を作り続けた。
永山瑛太
1982年生まれ、東京都出身。主な映画出演作に『アヒルと鴨のコインロッカー』(07)、『ディア・ドクター』『余命1ヶ月の花嫁』(09)、『まほろ駅前多田便利軒』シリーズ(11・14)、『ワイルド7』『一命』(11)、『僕達急行 A列車で行こう』(12)、『64-ロクヨン-前編/後編』(16)、『ミックス。』『リングサイド・ストーリー』『光』(17)、『友罪』(18)、『闇の歯車』(19)『太陽の家』(20)など。
喜多川歌麿
江戸中に名を馳せた美人画の大家。常に最高の美を追い求める歌麿の能力を最大限引き出すべく、重三郎は金を出して遊郭に住まわせている。表情や構図など、独自の表現方法で人気を博す。
玉木 宏
1980年生まれ、愛知県出身。01年公開の『ウォーターボーイズ』で注目を集め、06年放送の人気ドラマの劇場版『のだめカンタービレ』シリーズ(09・10)で人気を博す。主な主演作に『ただ、君を愛してる』(06)、『真夏のオリオン』『MW-ムウ-』(09)、『幕末高校生』(14)、『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』(16)、『悪と仮面のルール』(18)など。
コト
北斎を支える良妻。
瀧本美織
1991年生まれ、鳥取県出身。NHK連続テレビ小説「てっぱん」(10)でヒロインに抜擢され注目を集める。主な映画出演作に『彼岸島』(10)、『貞子3D2』(13)。声優として『風立ちぬ』(13)、『天才バカヴォン〜蘇るフランダースの犬〜』(15)など。
高井鴻山
北斎の弟子。酒造で財を成した高井家の跡取り。
青木崇高
1980年生まれ、大阪府出身。主な映画出演作に『一命』(11)、『るろうに剣心』シリーズ(12・14)、『雨にゆれる女』、『沈黙-サイレンス-』(16)、『モリのいる場所』『来る』(18) 『サムライマラソン』(19)、『朝が来る』、『おらおらでひとりいぐも』(20)、など。『るろうに剣心 最終章 The Final』が4月23日(金)公開。
何のために、描き続けるのか?
時は江戸。幕府によって表現者たちが自由を奪われていた時代に、自分の道を貫き、ひたすら絵を描き続けた一人の絵師がいた。誰もが知る“あの波”を生み出した天才絵師、葛飾北斎である。ゴッホ、モネなど名だたる印象派アーティストたちを刺激し、今なお工芸、彫刻、音楽、建築、ファッション、デザインなどあらゆるジャンルで世界に影響を与え続ける北斎。しかし、若き日の北斎に関する資料はほとんど残されておらず、その人生は謎が多い。本作は、歴史的資料を徹底的に調べ、残された事実を繋ぎ合わせて生まれたオリジナル・ストーリー。今までほとんど語られる事のなかった青年時代の北斎をも描いている。
演じるのは、『誰も知らない』でカンヌ国際映画祭の男優賞を史上最年少で受賞した柳楽優弥と、国際的なダンサーとしても知られる田中泯。W主演でそれぞれ若き日と老年期の北斎を体現する。北斎を見出す版元の蔦屋重三郎には阿部寛。晩年の北斎に最も影響を与える戯作者の柳亭種彦を永山瑛太。そして、北斎の一つ先を行く美人画の大家・喜多川歌麿を玉木宏が熱演。北斎の怒涛の人生に共鳴した豪華キャスト陣が集結した!
画狂人生の挫折と栄光。幼き日から90歳で命燃え尽きるまで、絵を描き続けた彼を突き動かしていたものとは?信念を貫き通したある絵師の人生が、170年の時を経て、今初めて描かれる。
何があっても絶対に諦めず、
描き続けた、その先に─。
腕はいいが、食うことすらままならない生活を送っていた北斎に、ある日、人気浮世絵版元(プロデューサー)蔦屋重三郎が目を付ける。しかし絵を描くことの本質を捉えられていない北斎はなかなか重三郎から認められない。さらには歌麿や写楽などライバル達にも完璧に打ちのめされ、先を越されてしまう。“俺はなぜ絵を描いているんだ?何を描きたいんだ?”もがき苦しみ、生死の境まで行き着き、大自然の中で気づいた本当の自分らしさ。北斎は重三郎の後押しによって、遂に唯一無二の独創性を手にするのであった。
ある日、北斎は戯作者・柳亭種彦と運命的な出会いを果たす。武士でありながらご禁制の戯作を生み出し続ける種彦に共鳴し、二人は良きパートナーとなっていく。70歳を迎えたある日、北斎は脳卒中で倒れ、命は助かったものの肝心の右手に痺れが残る。それでも、北斎は立ち止まらず、旅に出て冨嶽三十六景を描き上げるのだった。そんな北斎のもとに、種彦が幕府に処分されたという訃報が入る。信念を貫き散った友のため、怒りに打ち震える北斎だったが、「こんな日だから、絵を描く」と筆をとり、その後も生涯、ひたすら絵を描き続ける。描き続けた人生の先に、北斎が見つけた本当に大切なものとは…?
CAST
STAFF
監督:橋本一

主な監督作に『茶々 天涯の貴妃』(07)、『探偵はBARにいる』シリーズ(11・13)、『臨場』(12)、『相棒シリーズⅩDAY』(13)、『ズタボロ』(15)、『相棒 劇場版IV』(17)ほか。近作に『劇場版 シグナル 長期未解決事件捜査班』(21)。

企画・脚本:河原れん

映画原作に『瞬 またたき』(10)、脚本家として『余命』(09)がある。小説家、脚本家として幅広く活躍。本作にはお栄役で出演。

CHARACTER
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