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世界最速上映!東京国際映画祭 特別上映舞台挨拶イベントレポート
2020.11.11


11月9日(月)第33回東京国際映画祭にて、
クロージング作品として選出された映画『HOKUSAI』が、遂に世界最速で上映されました!
 
本作初のお披露目の場となった特別上映舞台挨拶には、
葛飾北斎の青年期と老年期をそれぞれ演じた柳楽優弥と、田中泯、
橋本一監督、企画・脚本の河原れんが登壇いたしました。
 
本来ならば2020年5月の公開を予定していた本作でしたが、世界初となる観客を前に、
「葛飾北斎役で最も興奮したことは、時代劇であるのに刀を使ったチャンバラのような殺陣をやるのではなく、アーティストを演じさせていただいたということです。これは本作の魅力のひとつだと思うので、楽しんでご覧いただきたいです。」と柳楽、「北斎の老年期の役ということで、自分もご覧の通りの年齢ですが、嘘偽りなく年齢を感じながら演じさせていただきました。本当に光栄な役でした。」と田中、「北斎生誕260年という年ですが、北斎が生まれた江戸、東京というこの町の東京国際映画祭のクロージング作品に選んでいただいて光栄です。」と河原、「一年以上も前に撮影して、ようやく皆様の前にお披露目できる日がきて嬉しいです。最高のスタッフ、キャストと共に作り上げた一本です。」と橋本監督がコメントし、公開を待ち焦がれていたファンの前で想いを伝えられる喜びを噛み締めました。
 
北斎という難しい題材を映画化するにあたって河原は「葛飾北斎という人は、江戸時代に90年も生きた人で、そんな人の人生をわずか2時間にまとめるのは不可能な話なんです。そこで、本当に何を描きたいのかなと思ったときに、やはり北斎が描いた”絵”に焦点を当てて、どんな絵を描いたのか、その絵を描いたときに、北斎は誰と出逢い、どんな気づきがあったのだろうか、影響を受けた北斎の次の絵はどんな風に変わったのかと、私なりに考えながら作品を作り上げました。」と北斎を表現した苦労を熱く語りました。橋本監督も「この映画を作る際に、なぜ北斎はここまで世界中で認められて、人気があるのか。特に波の絵は見ただけで沸き上がってくる気持ち、あのワクワク感はどうやって創り出したのかという答え探しを目標にしていました。そして言葉のない絵と同様に、日本語が分からない、言葉が分からない人が見ても伝わるような映画を目指しました。」と北斎同様に本作が世界中で愛されることへの願いとこだわりを語りました。
 
更に、舞台挨拶中に本作の公開が2021年5月に決定したことが発表されました!「僕は10代のころから日本映画に関わらせていただいています。今、このような時期で気を付けるべきことは多いと思いますが、日本映画ファンとして、また皆さんに元気をお届けできるような俳優でありたいと思います。」と柳楽、「ヨーロッパやアメリカ、世界中で映画が見られていない状況の中で、今日これから上映されるということは本当に特別な時間を体験なさるということだと思います。今は映画どころではないという人達が世界中にいるかと思いますが、作る側も夢中で作った映画です。」と田中はコメントし、本作の記念すべき世界初上映を見届ける観客と、来年5月の公開に期待を膨らますファンたちに向けて、世界中が苦難のときを過ごしているいま本作を届けることの意義と自信を込めたメッセージを送り、舞台挨拶は終了いたしました。
 
今後のエンタメ業界を『HOKUSAI』が”あの波”のように、力強く豪快に盛り上げていくことを予期させるようなイベントとなりました!